徒然草の92段の教え
どんなことも、これが最後のチャンスと本気で取り組めという心構えを諭してくれる教訓だと感じました😊
日々のブドウ栽培も、真心込めて作業することを心がけたいと思います🎵
徒然草 第92段
◇弓射る事を習うに、今この瞬間の懸命さを説く
ある人が弓を射ることを習っているときに、矢を2本持って的に向かった。
師匠が言うには「初心者が2本矢を持ってはいけない。
2本目の矢をあてにして、1本目の矢をなおざりに射ってしまう気持ちになってしまうからだ。
毎度、的を外すことなく、この1本の矢だけで仕留められるように思いなさい」
たった2本しかない矢を、師匠の前で1本でもおろそかにしようと思うであろうか。
けれども、2本目の矢をあてにする怠け心というものは、自分では意識しなくとも、師匠は理解しているのである。
この戒めはすべてのことに通じる。
仏道を志す人で、夜には明日の朝があるのだから、朝には夜があるのだからと思って、そのうちいずれしっかりと修行すればいいと思っていることがある。
しかしながら、一日という期間のうちですら怠けてしまうのだから、一瞬一瞬の期間にも怠けてしまう気持ちが起きることに気付きすらしないだろう。
なんともこの一瞬一瞬の意識において、ただちに修行を実践するということは難しいものなのである。